平野の環境考古学
| 編著者 | 高橋 学 著 |
| 本体価格 | 5,500円(税別) |
| ISBN | 4-7722-7008-6 |
| 判型 | B5 |
| 頁数 | 324ページ |
★土地の履歴を把握し,現在・未来に生かす。それが環境考古学。好評重版!
[主な内容]
環境考古学は環境史・土地開発史・災害史をひとつの視野に入れ、「土地の履歴」を都市計画・防災計画に生かすことが求められている。著者は数々の発掘調査に参画し、地層を一枚一枚剥ぐように、さまざまな時間・空間スケールにおける地形環境分析を行なってきた。
本書では縄文時代〜古墳時代末を対象に、遺跡調査や年代測定の際に考古学が援用してきた地形学・地質学・土壌学などに対する誤解を解きほぐし、地形環境分析による水田遺構や集落址、古墳立地などの分析結果について解説する。参考文献42ページ。写真・図版260点。
[主な目次]
は じ め に
1.遺跡はなぜ埋もれているか
2.地形環境考古学
3.本書の構成
第1章 視 点
1.斉一説・激変説とスケール
2.変化する自然環境
3.マルチスケールでの認識
4.地表面形態学としての地形学から地形環境考古学へ
5.過去から現在へ,そして未来へ
第2章 地 形 環 境 分 析
1.平野の地形分類
2.微地形と埋没微地形
3.微地形と極微地形
4.地質学の「地層」と考古学の「地層」
5.土壤化と「文化層」(土壤学と考古学の「地層」,旧地表面・岩屑の認定と「文化層」,「地層」記載の標準化,地表面の安定性と遺物による年代決定の限界)
6.地形環境分析の手順と方法
第3章 臨海平野の地形構造
1.発達史的地形分類の基本的視点
2.三原平野の地形と層序(地域の概観,地形の形態的特徴による成因区分,層序と堆積物の分析)
3.地形発達史
4.地形構造(微地形環境分析レベル,地形帯環境分析レベル,地形面環境分析レベル)
第4章 縄文海進とその後の地形環境変化
1.瀬戸内海東部臨海平野における縄文海進(海水準変動と縄文海進,河内平野における縄文海進,沖積層からみた「地山」)
2.臨海平野の微地形変化モデル
3.微地形変化のサイクル
4.微地形変化からみた沖積平野の類型化
5.沖積平野の類型と土地開発
第5章 弥生時代における環濠集落の立地と空間構造
1.視 点
2.古環境復原と発掘調査
3.微地形・極微地形変化と土地利用
4.弥生時代における地形環境と環濠集落
第6章 埋没水田の地形環境
1.パイロット事業としての水田稲作(潟湖の縮小と水田開発,潟湖の埋積と生業としての水田稲作の開始)
2.地形環境からみた埋没水田遺構の諸タイプ
3.志知川沖田南遺跡における不定形小区画水田(三原平野の地形域・地形面・地形帯環境分析,志知川沖田南遺跡の微地形環境分析・極微地形環境分析)
4.埋没水田の地形環境
第7章 前方後円墳の地形環境
1.大型前方後円墳立地の地形環境(近畿三角帯,奈良盆地および周辺の山地,土器胎土と地質と生産地域)
2.活断層と大型前方後円墳
3.削りだし−盛土移行期の前方後円墳
4.更新世段丘上に築造された巨大前方後円墳(墳丘盛土の材料,古墳からの展望)
第8章 須恵器生産による植生破壊・地形破壊とその影響
1.登窯の立地と地質図・地形分類図
2.石津川流域の地形面分析
3.石津川中・下流域の地形帯環境分析
4.小阪遺跡周辺の微地形環境分析
5.須恵器生産と地形環境の変貌
第9章 まとめと展望
参 考 文 献
